Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
「悪いな、こんな早くに」

「いえ、トラブった内容ってなんスか?」

「ちょっとこれに目ぇ通してくれ」


早朝6時…

尚が担当していた案件がトラブった為、
誠治は会社に尚を呼び出して、早急対応をはかっていた。


「場合によっちゃ、今日から現場対応変えなきゃな…

と、アイツ!」


応接スペースに居た2人は、突然入ってきた咲陽に驚き、誠治が反応した。


「悪い、ちょっと…」

尚にそう呟いて、誠治は咲陽の方に向かった。




「オイ!何してんだ!」


「うっわ!びっくりした!!

あ〜、マジでびっくりした!
なんで居んだよ、セージ」


「こっちのセリフだ!
今週いっぱいは休めっつっただろ?」


「休むよ!
でも元気だし、迷惑かけたから…
掃除くらいしよーと思って…」


セージは右手で頭を抱えて、ため息をついた。


「お前ってヤツは…
ありがたいけど、少しは甘えろよ」

そう言って、心配そうに見つめる…


「…心配症だな、オッサンは」

"甘えろよ"が嬉しくて、つい天邪鬼が出て憎まれ口。


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