Stray Love II 〜ナミダの軌跡〜
それに…

救われたのは、アタシも同じだ。


セージが居なかったら、今のアタシはこんな楽しい日々を送れなかった。



ナオの結婚に絶望して…

中身のないオンナだって思い知らされて…


とめどなく苦しんでたハズだ。




「咲陽!煙草落ちてるぞ!!」

「え?…あっ!!」


放置して灰になったタバコが灰皿から落ちてた。


「っぶね〜…」

すぐに拾うと…


「あぶね〜じゃねーよ!
つっか、煙草やめろよ?女なんだから」


セージはタバコを吸わない。

し、アタシの身体を、気遣ってくれてんのもわかる。

けど…


ヤメれるか?アタシ…

「まぁ…チャレンジしてみるよ…」



セージはアタシを、いい方にエスコートしてくれる。


タバコの事だけじゃなく…
返事だったり、素直になる事だったり…


オッサンなだけにウルサイけど…
そーやってリードしてくれんのって、
イイなって思う。




ただナオみたいに…

自分自身で気付くのを見守ってくれんのも…


好きだったな。


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