オーロラ ヲ 解く
「でもねぇ…そのまま行ったら相手の人、ビックリするよ?」
膝なんか、誰も見ないよ。
おでこは前髪で隠しとく。
ノノちゃんは、
「…うっ…もう呉羽ちゃんッ!」
言葉を詰まらせると、顔を膨らませて、めっめっと口までも尖らせた。
「上目づかいの攻撃は、ダメって教えたじゃないッ!もうっ……男の人には、使っちゃダメだからねッ!?」
大丈夫。ノノちゃんにしかしてないし、
しない。だって、この技に引っかかるの、ノノちゃんぐらいだもん。
「仕方ない、先にお部屋に行ってようか。後から私が救急箱と氷持ってくるね」
ノノちゃんはそのまま手を離そうとはせず、ゆっくり階段を上り始める。
そんな、ゆっくりじゃなくても……