最初で最後の恋〜君と過ごした時間〜
「あ、おはよう…。直哉君のお友達?私は、直哉君の友達の、藤崎春といいます!ハルって呼んでください♪」

そう言って、ハルは翔太に向かって微笑んだ。

「あ、おはよう。直哉の友達の、佐藤翔太です。同級生だし、タメで話そーぜ。」

「そうだね、翔太君よろしくね。」

「直哉の事どう思ってる?」

「え、え?翔太?!」

「ど、どうって、、直哉君は優しいし、話も合うし、一緒にいると楽しいしいい人と出会えたなって思ってるよ。」

「ハル……。」

「そっか!そっか!なーおーやぁー良かったな!」

そう言って、バンバンと翔太が僕の背中を叩いた。

「痛いって…翔太。」

ハルはクスクスと笑った。

その時、女の子が話しかけてきた。

「ハル?何話してるの?」

「あっ、りんごちゃん!紹介するね、友達の直哉君と、翔太君だよ。」

「ちわ。」

「こんにちは。」

「わぁ〜二人ともイケメンさんだね!あたしは、ハルの友達の、木元林檎です!☆★」

りんごちゃんは、ショートカットの茶髪で、シュシュで片方だけ、髪を結んでアシンメトリーにしていた。

「りんごちゃんかぁ、可愛い名前だねー!ヨロシク☆」
翔太は笑顔で、手を差し伸べ、握手した。

「よろしくね。」

僕は笑いかけた。

また、ひとつハルの事を知れて良かった。優しそうな友達でホッとした。
りんごちゃんは活発で、明るい子だ。
ハルとは小学生の頃ボイストレーニングの教室出会ったらしい。りんごちゃんはアイドルになるのが夢だと言っていた。

「ハル、りんごちゃんて子、いい子そうだね。」

「そうなの!りんごちゃんは素直で、ピュアの塊って感じだから。」

友達について話すハルは、明るくて楽しそうだった。

僕は嫉妬してしまった。
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