最初で最後の恋〜君と過ごした時間〜
「覚えてないかもしれないけど…直哉と昔会ったことがあるの…。」

「僕が?ハルと?いつ?」

「小学生のころ。水泳大会で、他校の子たちも来てた日、私、泳いでいる途中、プールの底に落ちてた水中眼鏡が足に絡まって溺れたの。誰も気づいてくれなくて、死んでしまうかと思っていた時、直哉君が気づいてくれて、プールに飛び込んで助けてくれたの。それから、後から名前聞いて、絶対また会えたらお礼を言おうと思っていたの。」

……ハルがあの時の子だったなんて…。

「驚いた?」

「うん。ハルがあの時の子だったなんて、全然気がつかなかった。」

「助けてくれてありがとう。」

「お礼なんていいよ。普通溺れてる人がいたら見殺しになんてしないだろう?当たり前だよ。」

「でも、助けてくれて嬉しかった。」

「今、ここに居て、また会えた事が嬉しいよ。」

「私、あの時….。」

「ん?」

「なっなんでもないよ!!気にしないで。」

「?」
なんだろう……?
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