ツンな私とデレな君。
ジリジリと照りつける太陽

五月蝿いセミ


「喉乾いた〜〜」
果音が、言う。

「ほんと、喉カラカラー」

「売店行く?」

「えーー、暑いしめんどい……」

私は露骨に嫌な顔をした。

「亜梨沙、ほい。」
翔太が、ポカリを差し出す。

「は?」

「喉乾いてるんでしょ?僕、もう要らないから。亜梨沙にあげる。」

「〜〜〜はぁぁあ?!!!///」

「どうしたの?」
にっこり笑う翔太。

お前はなに考えてんだっ!!!

「え、だって、これ、間接キッ…」

「あ!ごめ……///!」

気づかないで渡したのかよ!!そして、渡した奴照れるなよ!汗

果音と、女子達が、ちらちら見てる。

「ごめんね……亜梨沙、デリカシー無いよね……」

「あーーー、いいよ、いいよ、」
翔太は、しょんぼりしている。

あぁーもう。

私は翔太の持つポカリを取る。

「あ、亜梨沙…?!」

私は蓋を開け、ごくごくと一気に飲み干した。

「きゃぁあーー!!」
「うぉぉお!!」

歓声が上がる。

「これくらいで、ぎゃあぎゃあしすぎ!!翔太ありがと、潤った。」

「亜梨沙、平気なの?」

「まぁね!へーき!!」
腰に手を当て、飲み干したペットボトルを持つ。
ペットボトルを見つめる。

これ、翔太が口付けたんだよね…
カァッと耳が赤くなる。
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