愛した*S*Friend
目を覚まし時間を確認するとAM8:30

携帯を開くと

皐から〝今日遊ぼー〟とメールが入っていた。


『着替えて駅へ行けば次の電車間に合うや。

 化粧は学校ですればいっか』と


まだ視界がはっきりしない目を擦りながら

仕度を済ませ学校へ行く。



毎日変わり栄えしない学校生活を済ませ

教室を出ると同時に皐へ電話を掛ける。


しつこく鳴らし続けるとやっと繋がって

まだホーム中だったのか

小声で「駅に迎えに行くから!」と言い

そのまま電話は切れた。


『どーして私の周りは

 勝手に電話切っちゃう奴ばっかなんだろ。笑』


耳に当てていた携帯を見つめながら呟くと

一緒に帰って居た李華が隣で

「皐ちゃんってペンギンに似てるよねー」と

愛嬌のある八重歯をむき出して笑っている。


『私はブタだし

 皐はペンギンだしで

 いいコンビでしょ?』とおどけてみせると


「久し振りに皐ちゃん見たいから

 一緒に待ってあげる」なんて言い出す始末。



地元の仲が良すぎて

様々な土地から集まっている高校の人間関係に


もう2年も経つというのに

未だあまり馴染めずにいた私にとって

李華は最高に落ち着く居場所でもあった。







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