EXCAS
「ナンパするなよ。あの娘、ショウにゾッコンなんだからな」
「何馬鹿な事言っているんだ!
……って、本当に?」
「俺にはそう見える。少なくとも、嫌いや友達感覚であそこまで出来ないだろ」
「私も間違ってないと思うな。
ただ、本人はそうと自覚してない、かな」
「……二人とも、よく見ているな。僕は、まったく気付かなかった」
「お前が鈍感なだけ、って訳でもないな。知らないのはあと本人たちだけさ」
「初々しい事この上ないわね」
「(ああ……そういえば、そうだった)」
ランスリット・シーサーと藤咲詩絵瑠、この二人はいつからか付き合っていた。
恋人同士といわれる、そんな関係だった。
あまりに自然すぎるその外面に、思わず忘れがちになってしまう。だが時折、そういった反応をこのメンバーで見せる事もあった。
今の詩絵瑠とランサーの表情は、明らかに友人関係から離れたものだ。
さらに上の、尊いと思える表情。
邪魔だとは言われなかったが、居た堪れない。
空気が場違いに思える。
駆け足でシリウスの中に消えた。
「何馬鹿な事言っているんだ!
……って、本当に?」
「俺にはそう見える。少なくとも、嫌いや友達感覚であそこまで出来ないだろ」
「私も間違ってないと思うな。
ただ、本人はそうと自覚してない、かな」
「……二人とも、よく見ているな。僕は、まったく気付かなかった」
「お前が鈍感なだけ、って訳でもないな。知らないのはあと本人たちだけさ」
「初々しい事この上ないわね」
「(ああ……そういえば、そうだった)」
ランスリット・シーサーと藤咲詩絵瑠、この二人はいつからか付き合っていた。
恋人同士といわれる、そんな関係だった。
あまりに自然すぎるその外面に、思わず忘れがちになってしまう。だが時折、そういった反応をこのメンバーで見せる事もあった。
今の詩絵瑠とランサーの表情は、明らかに友人関係から離れたものだ。
さらに上の、尊いと思える表情。
邪魔だとは言われなかったが、居た堪れない。
空気が場違いに思える。
駆け足でシリウスの中に消えた。