EXCAS
儚げに虚空を見つめる姿は、先ほどの会話から恋する少女を連想してしまう。
いつか聞いた話だ、イクシアスとなったショウをレナは感じ取れるという。
逆もまた。
確かに把握するわけではなく、漠然と抱いている心境を共有すると。
恐怖心が強ければ恐怖を、ひどく興奮していれば高揚感を覚える、といった具合に。
故にこうしている最中も、戦い続けている彼の気持ちを感じ取っているのだろう。
それはどんな恐怖。
それはどんな無力感。
何も出来ない事は、どんなに辛い。
「……いま、ショウはどうしている? 何を感じて、そこにいるの」
酷な事を聞いた、理解するには遅い。
友人として彼の身を案じた、それは正しい行為。
だが、同じ気持ちでいる少女を無力だと陥れる。
胸に組んだ諸手を握り締め、可愛らしい唇が真一文字に結ばれた。
それでも、堅く閉じた瞳が再び開く時、
重々しい口調で彼の思いが語られる。
いつか聞いた話だ、イクシアスとなったショウをレナは感じ取れるという。
逆もまた。
確かに把握するわけではなく、漠然と抱いている心境を共有すると。
恐怖心が強ければ恐怖を、ひどく興奮していれば高揚感を覚える、といった具合に。
故にこうしている最中も、戦い続けている彼の気持ちを感じ取っているのだろう。
それはどんな恐怖。
それはどんな無力感。
何も出来ない事は、どんなに辛い。
「……いま、ショウはどうしている? 何を感じて、そこにいるの」
酷な事を聞いた、理解するには遅い。
友人として彼の身を案じた、それは正しい行為。
だが、同じ気持ちでいる少女を無力だと陥れる。
胸に組んだ諸手を握り締め、可愛らしい唇が真一文字に結ばれた。
それでも、堅く閉じた瞳が再び開く時、
重々しい口調で彼の思いが語られる。