EXCAS
 その他に聞きたい事を聞き出し終えた頃、時間は間もなく九時を過ぎようとしていた。
 ただ、ショウはやる事がなくウトウトしかけ、レナは部屋から出ようとしなかった。
 居心地は悪くない、ただどこか違和感がある沈黙が充満する。

「一つ、聞いてもいいですか? 質問に答えたからって訳じゃないけど」
「何か、まだ言いたい事が。あれだけ説教したのに」
「あれだけ説教したのに。まだ、肝心な事を聞いていないから」

 話の内容に、見当がつかないなんて事はない。
 彼に言いづらく、どうしても勢いに任せても、切り出せない話なのだろうから。
< 266 / 493 >

この作品をシェア

pagetop