EXCAS
「あ……っ」
「どうした、きつく握りすぎたか」
「ぁ、ううん、そうじゃなくて。あの、急に、手を握るから」
「そうじゃないと立てないだろう。……独りで、無茶はしないために」
「……そう、だったね。いいよ、手を貸す。それで、何処に行けばいいの?」
「外へ。ここから出て外へ。まず、リンに会いたい」
地獄犬からは容易に出る事が出来た。
隊員は訓練中、傷つき倒れた兵士など皆無だった。
医務室にショウだけなのは、他に怪我人がいなかったから。後は棺桶に入れられない、死体すらない者ばかり。
以前までは居住区を兼ねた駐屯地に停泊していたのだが、先の戦闘から市外からも離れた一画に、今は隠蔽作業と修復作業を並行して行っている最中。
「どうした、きつく握りすぎたか」
「ぁ、ううん、そうじゃなくて。あの、急に、手を握るから」
「そうじゃないと立てないだろう。……独りで、無茶はしないために」
「……そう、だったね。いいよ、手を貸す。それで、何処に行けばいいの?」
「外へ。ここから出て外へ。まず、リンに会いたい」
地獄犬からは容易に出る事が出来た。
隊員は訓練中、傷つき倒れた兵士など皆無だった。
医務室にショウだけなのは、他に怪我人がいなかったから。後は棺桶に入れられない、死体すらない者ばかり。
以前までは居住区を兼ねた駐屯地に停泊していたのだが、先の戦闘から市外からも離れた一画に、今は隠蔽作業と修復作業を並行して行っている最中。