EXCAS
「昔からそうだった。遊びをすれば、人とは斜め上の方向にずれた考えが得意だった」
「とてもはた迷惑だよ。まあ、ランサーほどえげつなくは……っ」
「そうだな、奴は酷すぎだ。どうしたら、缶蹴りの缶を平べったい板に貼り付けるなんてするのか。おかげで誰も蹴り飛ばせず、すぐに捕まってしまった。おまけに鬼ごっこではブービートラップまで。よく転んでリンが泣いていたな」
「……貴方、平気なんだね」
「まあな。あいつのやる事成す事、馬鹿すぎて呆れるが陰険ではなかったし」
「そうじゃなくて! ……彼の、話題が出たって、いうのに。そんな風に」
「気にしていないわけじゃない。辛くないはずがない。俺よりも辛い人がいて、悲しんではいられないだろう。――第一、今の俺に、悲しんでやる資格はない」
「他人が人を思うのに、理由なんて」
「違う。そうじゃない。俺はそうじゃないんだ」
「……ショウ、さん? 一体、どうしたんですか。とても、変」
「現役高校生を捕まえて、変はないだろう。流石の俺も、傷つく」
「らしくないです。友達が亡くなった、でも、悲しんでいないわけじゃない。だけど無理して明るく振舞っているわけでもない。自然に見えて、とても不自然。いつもと違うとわかっていても、それが自然のように見える。どうして?」
「とてもはた迷惑だよ。まあ、ランサーほどえげつなくは……っ」
「そうだな、奴は酷すぎだ。どうしたら、缶蹴りの缶を平べったい板に貼り付けるなんてするのか。おかげで誰も蹴り飛ばせず、すぐに捕まってしまった。おまけに鬼ごっこではブービートラップまで。よく転んでリンが泣いていたな」
「……貴方、平気なんだね」
「まあな。あいつのやる事成す事、馬鹿すぎて呆れるが陰険ではなかったし」
「そうじゃなくて! ……彼の、話題が出たって、いうのに。そんな風に」
「気にしていないわけじゃない。辛くないはずがない。俺よりも辛い人がいて、悲しんではいられないだろう。――第一、今の俺に、悲しんでやる資格はない」
「他人が人を思うのに、理由なんて」
「違う。そうじゃない。俺はそうじゃないんだ」
「……ショウ、さん? 一体、どうしたんですか。とても、変」
「現役高校生を捕まえて、変はないだろう。流石の俺も、傷つく」
「らしくないです。友達が亡くなった、でも、悲しんでいないわけじゃない。だけど無理して明るく振舞っているわけでもない。自然に見えて、とても不自然。いつもと違うとわかっていても、それが自然のように見える。どうして?」