EXCAS
 新しい機体が参戦する。
 こちらは例の材質が使われていないのか『Evil eye』システムを持つ白い機体が看破した。
 その事は一瞬のうちに全部隊に広まり、迎撃戦が始まった。
 退く事のない泥沼戦。
 作戦も何もない正面からのぶつかり合い。
 単純な物量ならば押し勝てると、そう誰もが確信していたからだろう。当然のように、そんな現実は泡沫に消えた。
 複数の星は纏まって、螺旋の軌跡を描いてあらゆる者に肉薄する。一騎当千とはまさにこの事か、死に瀕していた彼らを率いて烈火の如く燃え盛った。
 その中にある白い流星は、一際強く大きく輝いていた。
 金色の拳で陣に穴を開け、あらゆる法則を無視して作り上げられたCASTERとJOKERが吼え、自らを象徴する色彩の剣がすべてを薙ぎ払う。
 その姿、千人斬りを果たした戦人か、門に住まう羅生の鬼か。
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