EXCAS
「第二波、チャージされます。目標、戦艦オーディン!」
「至急退避指示を! 敵砲台へ攻撃開始、なんとしても沈めるのです」

 健闘した。その強大すぎる砲撃を阻止するため、味方に避けるよう指示を出し、艦砲は敵兵器に届かされた。
 だが、なんと運が悪い事か。
 はたまた、神自身の啓示なのかもしれない。
 無駄な足掻きは止めるのだと、それは落ちる運命にあると。
 戦艦は緩やかに緩慢に後退を開始した。補助エンジンもフル稼働し、敵に背を向ける形に。
 主砲副砲、ともに狙いは完璧だった。そのために、途中に立ちはだかる艦にぶつかって消えてしまう。
 直線状に進む以上、それはどうしようもない出来事。
 この惨事は、だからどうしようもない結果だった。
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