EXCAS
有り得ない風に白銀の髪が靡く。
蒼翠の双眸が欠けた月として爛々と輝く。
黄金よりも明色、炎よりも灼熱、生命よりも尊大、という意思を伝える剣があった。赤と白の鎧を身に纏い、六枚の純白の翼が神々しくはためいている。その姿、未だかつて誰も見た事がない。
五亡の光を導く剣、金色の拳が支えている。
紅き槍は剣の柄の延長、二つの竜を模した銃は猛りを吼げる。
それが合図、儀式が終わりを告げる。
守護者と呼ばれる疑身の竜が、次元を超えて闇に踊る。まさしく思う。闇よりも昏く、夜よりも深い。古に語られた人類の敵対者の姿を模した。
今は呼ばれる、その名は守護者。
爪や牙、右の瞳は夕暮れよりも深く澄んだ紅色。
この世界の色を含んだ左眼は空よりも綺麗に澄んだ、宝石のような蒼。
冷たく熱く、灰の濁った吐息が濡らす。大気を焼き付かせ、雲を吹き飛ばす、雷よりも荒々しく嘶く叫びが、この世界を掻き乱した。
それは、異質な竜。機械を纏った、生きた竜。
彼らを守る竜の王。
この名を呼べ、汝らに従うこの竜王の御名を。
闇よりも何よりも深き色を好む暗黒の王者。
「出でよ『黒竜王シグルトグラム』!」
蒼翠の双眸が欠けた月として爛々と輝く。
黄金よりも明色、炎よりも灼熱、生命よりも尊大、という意思を伝える剣があった。赤と白の鎧を身に纏い、六枚の純白の翼が神々しくはためいている。その姿、未だかつて誰も見た事がない。
五亡の光を導く剣、金色の拳が支えている。
紅き槍は剣の柄の延長、二つの竜を模した銃は猛りを吼げる。
それが合図、儀式が終わりを告げる。
守護者と呼ばれる疑身の竜が、次元を超えて闇に踊る。まさしく思う。闇よりも昏く、夜よりも深い。古に語られた人類の敵対者の姿を模した。
今は呼ばれる、その名は守護者。
爪や牙、右の瞳は夕暮れよりも深く澄んだ紅色。
この世界の色を含んだ左眼は空よりも綺麗に澄んだ、宝石のような蒼。
冷たく熱く、灰の濁った吐息が濡らす。大気を焼き付かせ、雲を吹き飛ばす、雷よりも荒々しく嘶く叫びが、この世界を掻き乱した。
それは、異質な竜。機械を纏った、生きた竜。
彼らを守る竜の王。
この名を呼べ、汝らに従うこの竜王の御名を。
闇よりも何よりも深き色を好む暗黒の王者。
「出でよ『黒竜王シグルトグラム』!」