ナツコイ


「ユイ…俺はずっとそばにいるから…いつか、俺のことだけ見てくれないか…?」



ハルキはそう呟き、ユイの手を優しく握った。



そして、海の家では心配していた皆に母が知らせる。



「と、言うことだから今は安静にして寝てる」



「そうか?大事に至らなくて良かった」



「ですねー」



「それでユイは今…家に一人ですか?」



「ううん?ハルキくんが帰るまで付いててくれるって言ってくれたの、だから今はハルキくんと一緒よ?」



「…ハルキと…」



「やるな?ハルキっ」



「…あぁ」



「ホント、頼もしくって助かっちゃった」



「おい、あんまり甘えすぎるなよ?」



「わかってますって」



ユイの両親は、そう言いながら厨房に入って行った。




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