ナツコイ
「デート…なんか生々しい、瀬川きっとムッツリだっ」
すると、ユイの後ろからぷぷっ…と笑い声が聞こえてくる。
「あっ…ノブくん」
「愛原やっぱ、おもしれー」
「えっ?聞かれてたっ?」
「あぁ」
「あー…」
恥ずかしいっ。
「まぁーでも、当たってるんじゃない?アイツ多分ムッツリだよっ」
「えっ?……だよねー!」
ユイがそう言った所で、誰かに頭をパシッと叩かれる。
「いった…!」
「だーれがムッツリだっ、当たってねーよっ」
「げっ…」
リュウに聞かれてた?
「つうか、痛いっ!」
「うるさいなっ、愛原が悪口言ってるからだろ?」
「うっ…」
口ごもるユイの前を通り過ぎて、リュウは裏に入った。
「まぁ~でも、あの2人は昔から仲良かったからな?付き合っても不思議じゃなかったよ」
「……そうなんだ?」
そしてノブも食器の回収に行き、ユイも洗い場に戻る。