ナツコイ
“ 付き合っても不思議じゃなかったよ ”
ユイはさっきまでのリュウとサクラの2人の雰囲気を思い出す。
「ホントに…仲良さそうだったな…」
ー…。
そして帰り、先に帰ったノブを追って、リュウも帰ろうとしていた。
「ったく、ノブのヤツ先に帰りやがって~」
「あっ…」
「おぅ、お疲れっ」
「お疲れっ」
そして何故か、ユイの家までの道をリュウは自転車を押しながら、一緒に歩いていた。
「なんで一緒に歩いてるのよ?先に行ったら?」
「でも、もうそこだし愛原の家っ」
「あー…そ」
夏の生暖かい風に、リュウの自転車の音だけが響いてくる。