ナツコイ
「……なんだ、俺らのこと見かけたのか?」
「あぁ…おまえも?」
「あぁ、俺より先に愛原がおまえらに気づいてたけどな?」
「…そっか?」
「俺さ……あの日、愛原に告白した」
「…えっ…」
ハルキの言葉に、リュウは思わず返ってきたボールを落としそうになって、なんとかキャッチする。
「悪いっ、大丈夫か?」
「あぁ…全然っ、でも…おまえ本気だったんだ?」
「あぁ…みたいだ」
「そっか…じゃぁ…」
リュウはそう言いかけて、一旦ハルキの目を見る。
「じゃぁ…ユイが泣いてたのは……どうして?」
「……っ」
ハルキはリュウの言葉に、少し視線を落とす。
「ハルキのことだから……おまえじゃないよな?」
「…あぁ」
「じゃぁ…ユイはなんで?誰のせいなんだ?」