ナツコイ
リュウの言葉にハルキは複雑な顔をする。
そして、リュウの目をじっ…と見て。
「…たぶん……誰のせいでもないのかも…」
「…えっ?それって、どういう意味だよ?」
「さぁーな?」
ハルキはそう言って、リュウにボールを投げる。
リュウはボールを返さずに止まってしまった。
「リュウ、ボールっ」
「あっ…おぅ」
ハルキはリュウから返ってきたボールを受け取ると、リュウに近づいた。
「なにか…愛原を元気づけたいんだけど、俺そういうの…よく分からないからさ」
「ユイを元気に…?」
「あぁ、リュウだったら…どうする?」
「俺だったら…?」
リュウは少し考えたあと、さらっと口にした。