理論と刀と恋の関係。
* * *


__________まったりほっこり。



そんなこんなで、いきなりのお茶会は和気藹々とした雰囲気で過ぎていった。



そろそろお開きかな、という頃になって、土方さんが口を開いた。



「宮瀬よぉ…。

お前今、総司のお下がりの袴着てんだろ?」



「あ…はい。そうです。」



そう、ここ10日間私は沖田さんの袴を借りていた。



…勿論、ぶかぶかなので裾は安全ピンで数ヵ所留めて。



「宮瀬くんはこれからここで暮らすわけだし、新しい物を新調してもいいかな、と思ってね」



近藤さんが土方さんに続けて言う。



「だから、今度誰かと一緒に街に出て、着物を買ってくるといい」



「分かりました!」



私は二つ返事で返す。



…正直、近藤さんと土方さんの申し出はありがたかった。



私自身、いつまでも沖田さんのを借りっぱなしでは申し訳無いと感じていたから。



…ただ。



そこには、1つだけ問題があるのだ。



それは単純にして実にシビアな問題___























_____________お金がない。
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