理論と刀と恋の関係。
それから少し待っていたけど、2人の話は一向に終わる気配を見せない。



(説明、長くなーい?)



…人間、どんな極限状態に陥っても、やはり慣れてくるもので。



(もうなんか、てきとーに嘘言っちゃえばいいかな?)



私もこの状態を楽観視できるようになっていた。



(っていうか、どうせ暇してるなら時間を有効活用したほうが得じゃない?

うん、そうよね!)



自己完結は得意分野だ。



…そんな訳で、私は先程練るはずだった策を今講じることにした。



(まず、新撰組の歴史の中で回避したいものは、岩城升屋事件での山南さんの怪我、池田屋事件での沖田さんの喀血、伊東甲子太郎の入隊とか、色々あるけど…)



まずは山南さんの怪我…岩城升屋事件は文久3年の10月に起こる事件のはずだから、早急に対策を練らなければ間に合わない。



(史実では、
将軍を警護するために大坂に滞在していたとき、高麗橋傍の呉服商・岩城升屋に不逞浪士数名が押し入り、山南さんは土方さんと岩城升屋に駆けつけ、激戦の末に不逞浪士を撃退し、その時に左腕を負傷した
と、されている…)



大阪…将軍警護…



(着いて行かせてもらえるとは到底思えないし…)



どうやってこれを防げばいい?



「…そいで、宮瀬がこれを________」



どうすれば…



「ッ遥花さん!!?」



あの…私、考えてるんですけど!!?
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