理論と刀と恋の関係。
。₀:*゚✲゚*:₀。



「…んだよ総司か。

ったく吃驚させんな」



土方さんが “あ~ヒヤッとしたぜ…” とボヤき。



山崎さんは姿勢を崩し、はー…と溜め息をついた。



そんなに緊迫した空気ではなかったから少し安心したけど…土方さん、山崎さん、そして彼女というこのメンバーはやはりおかしい。



この場合、彼女が何かやらかした、と考えるのが妥当なんだろうけど…



(そんなことない、と信じたい…)



「…で、何かあったんですか?

土方さんと山崎さんが揃うなんて、あんまりいい予感がしないなあ~」



茶化すように言ってみる。



特に大したことではないのなら、きっとこの後土方さんが__________



「あ゙?どういう意味だテメー」



_____________怒る筈だから。



(ああ、大した事ではなかったのですね)



「いえ別に、なーんにも?」



(…何もなくて、良かったです)



心の中で一息ついていると、土方さんは溜め息をつきながら言った。



「じゃーもう帰れ。

ここに居座んな」



「…遥花さんは?」



「あ?お前の部屋だろ?連れて帰れよ」



土方さんがそう言った瞬間、山崎さんがぴくっと揺れた。



気になったけれど気づかなかったフリをして、僕は未だに紙束を抱えて座ったままの彼女の手を引き、部屋を出た。



…事情聴取を、しなくちゃねぇ。
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