理論と刀と恋の関係。
「…あの、説明、って…」



(ノートについてとか、なんて言えば…)



口籠る私に、畳み掛けるようにマシンガントークをぶちかます沖田さん。



「どうしてあんな所(訳:鬼の巣窟)に居たのかとか何の話をしていたのかとか色々込みで全部です全部!
僕が部屋を出てからさっきまでにあったこと全て!!」



(“全て”、か…)



打ち明けるべきか、隠すべきか。



目の前にいるこの人が、悪い人ではないことなんてもう知ってる。



(話しても、いいのかしら…)



秘密を作りたくない。



私は〝仲間〟になりたい。



っ、でも…



「沖田さん」



やっぱり、これは…





















「……沖田さん。

着替えてからに、しません?」



…泥だらけのままで、土方さんに怒られるのは嫌だもの。



そう付け足して、私は“必殺!引き伸ばし戦術☆”(逃げの一手)を決行するのだった。
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