理論と刀と恋の関係。
* * *




「私がいた世は、今から150年ほど先の世です」



結局、とっておきの秘策(必殺!引き伸ばし戦術☆)も長く続かず。



彼に、さっきの出来事をすべて話すことにした。



「この紙束は、これから起こる事…つまり、未来を私の知り得る範囲で書き綴ったもの」



…勿論、それはノートの事も含めてだ。



「ここに来たばかりの頃」



思う事はたった1つだけだった。



「私は、生きることに必死でした…いや、今でも必死なことに変わりはありません」



〝死んでなるものか〟



ただ、それだけ。



「でも最近は…少し、別の気持ちも出てきたんです」



それは曖昧で、よく分からないけれど。



「〝みんなと一緒に居たい〟」



私の中で形成されつつある、確かなキモチ。



「だから、私」



お願い、ここに居させて。



「未来を」



私は此処以外にもう何も無い。



「変えたい」



壬生浪士組を守りたい_________
< 143 / 171 >

この作品をシェア

pagetop