理論と刀と恋の関係。
(認めて…もらえたの?)



まだばくばくと音をたてている心臓の鼓動に耳を傾けながら、うっすらと汗をかいた額を拭う。



(怖かったけれど、これで沖田さんに迷惑かけずにすんだのかしら)



そう思って斜め上を見上げれば、沖田さんとばっちり目があった。



あれ…怒ってる??



心なしか目が釣り上がってる気が…しなくもない。



「……」



「……」



(えっほんとに、何!?

私、何かやらかした!!?

た…たしかに、沖田さんの手を振りほどいて芹沢さんの前に出てっちゃったけど!)



ひやひやしながら見つめていると。



「…はぁ。」



沖田さんは盛大に溜息を洩らすのだった。
< 161 / 171 >

この作品をシェア

pagetop