理論と刀と恋の関係。
くるり、と後ろを振り返る。



私より3つくらい年下に見える女の子が、目を見開いて私を凝視していた。



「大丈夫?」



私が声をかけると、その子ははっと我に返り。



そして、ぼろぼろと涙を零しながらお礼を言った。



「あ、あのっ

助けて頂いて、ほんに有難うございました!

うちはそこの甘味処で働いております、お雪いいます。

また今度是非お礼をさせてくださいっ」



そしてそのまま走り去ってしまった。



どうしよう…この時代のこととか、聞こうと思ったのに。



また別の問題で頭を抱える私。



…と、誰かが私の肩をぽんぽんっと叩いた。
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