理論と刀と恋の関係。
。₀:*゚✲゚*:₀。




(驚いていますね…)



目の前で驚愕の表情を浮かべる彼女に、少し優越感。



聞けば、彼女は18歳だという。



…思ったより差はなかったが、やっぱり僕の方が年上だった。



僕は調子に乗って更に彼女に迫る。



「さ、年上の言うことですし、聞けますよね?

化粧、おとして下さいよ」



相部屋なわけですし、いずれ見ることになるわけですし、と付け加えると、



「分かりましたよー…」



そう言って彼女は鞄に手を突っ込んだ。



ごそごそと何かを探している様子の彼女。



…手ぬぐいでも探しているのでしょうか。



僕としてはそんなのいいから早く素顔が見てみたい。



「ほらっ行きましょう!

手ぬぐいなら僕も持っていますから!」



痺れを切らした僕は彼女の手を握り、井戸の方へと行こうとする。



「え…どこに?」



きょとん、とした彼女の声。



「どこって…井戸ですよ。

水がないと駄目でしょう?」



僕がそう言うと、あぁ…と彼女は頷き。



そして、楽しそうに言う。



「未来のお化粧は水じゃおちないんです。

だから、これを使うんですよ」



そう言った彼女の手には、しっとりと湿った綿があった。
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