理論と刀と恋の関係。
_______からり。



気がついた時にはもう、僕は障子に手を掛けていて。



目の前にいる彼女に、ふわり、羽織を掛けた。



君が振り向く。



…その瞳はどこまでも真っ直ぐで、凛としているのに。



衣の裾から見える指先は華奢で、こんなにも細い…。



ああ、壊れてしまいそうだ。



「冷えますよ。

もう、寝ましょう?」



そんな彼女を、僕は放っておけないみたいです。



許されるのでしょうか。



何度でも立ち上がる彼女を。



瞳の奥に全てを隠してしまう彼女を。



…いつか、壊れてしまいそうな彼女を。



“守りたい” と、願うのは_________
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