理論と刀と恋の関係。
「____ごちそうさまでした!」



ぱんっと手を合わせる私。



「ほんと、よく食べましたね…」



隣には呆れ顔の沖田さん。



結局、私が食べたごはんは計6杯。



昨日バタバタしていて晩ご飯をちょっとしか食べられなかったことを考えれば、まあ妥当な量…でしょ?



…どん引きされる気がするから、彼らには絶対言わないけど。



「さて、僕は稽古に行ってきますので、遥花さんは部屋で待っていてください」



沖田さんがそう言って立ち上がる。



稽古…そりゃそうよね、剣の腕が鈍ってたらお仕事にならないものね。



「分か…」



分かりました、と言おうとして私は口を噤んだ。



「ぁ、あの!

私も一緒に行かせてください」



ぱっと立ち上がって言う。



…が、



「駄目です」



沖田さんは振り返りもせずに言った。



その冷たいオーラに一瞬怯む。



…でも、そんなことで諦めるほど、こっちだってヤワじゃない。
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