理論と刀と恋の関係。
ちなみに、この試合もまた “実戦形式” だ。



よって、首や胸部などの急所に技を入れた場合もしくは、それ以外の場所に3度技を入れた場合でなければ、勝負は終わらない。



…つまり、脛を1回打っただけでは、まだ不十分なのだ。


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»»»8日前



●4:30 起床


「〜っ、やっぱねむ…い」



昨夜あんなに早く寝たというのに、眠気がまだ残っていた。



(今日も稽古しなきゃ、試験でこてんぱんにやられちゃうわよ、遥花!)



うっかりするとまた夢の世界へと旅立ってしまいそうな自分に喝を入れ、渋々、布団から這い出る。



…ちなみに、昨日も沖田さんの手を握らせて頂いた。



(なんか、落ち着くんだよねー…)



ハンドパワーとかって実在するのかな、なんて普段なら絶対考えないことを想像してみる遥花だった。




●〜6:45 筋トレ・素振り


「〜ッ、はぁっ、415!

っは、キツ…」



(1日2日じゃそんなに変わらないか…)



400回以上になると体力的に続かない。



(明日こそは500回超えて見せるんだから!

…あ、そろそろ朝ごはんかしら??)




●7:00〜 朝餉


「いただきます!」



「ねえ、そのちっちゃな体のどこにそんなにたくさんのご飯が入るの?」



口の中のご飯を無理矢理飲み込み、沖田さんを睨んで言う。



「“ちっちゃな” は余計ですっ!」



この日は5杯食べた。



沖田さんの若干冷めた視線はもう気にしない。




●7:45〜 稽古見学


道場に行くと、もう稽古が始まっていた。



今日の指南役として隊士達と木刀を交えていたのは、斎藤さんだった。



斎藤さん………左利き!!?
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