太陽のあいつ《完結》

自分を見つめて

雲ひとつ無い、真っ青な空の下。


水しぶきが太陽に照らされて、
キラキラと輝いている。



「池上!!ラストスパート!!」



水泳部の顧問、末永がストップウォッチ片手にターンをする俺に声を上げた。


泳いでいる俺の耳には、
かすかに聞こえるだけ。


今、何秒でここまで来たんだ?


そんなことが、頭を過ぎる。


俺の手がプールサイドに付いた瞬間、ストップウォッチが押された。
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