太陽のあいつ《完結》
帰りのHRも終わり、
カラオケに行こうぜ~と叫んでいる奴もいれば、
挨拶もしないで、黙って塾に向かう奴もいる…
そんな教室。


俺はそんな奴らを横目に、
席を立とうとした瞬間、
後ろからガッチリと抱き締められた。



んん??
この背中に当る感触は…

サオリだ。



「何だよ~。
ビックリするじゃん」



後ろを振り返らずに低いトーンで話す俺。

すると、サオリは更に強く腕を回した。



「サオリやめろって。
みんな見てるから…」



俺たちが付き合っていることは誰もが知っている。



ところかまわずイチャイチャするサオリに良いな~と思う男子と、
不愉快な顔をする女子。


他のクラスの奴が勝手に入ってきて、
イチャついていたら
同性としては気分が悪いのは当たり前だ。
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