太陽のあいつ《完結》
俺たちは同時に声を揃え、
カバンを持つと
急いで更衣室を出た。


俺は止めてあった自転車に跨ると、
アツシはその後ろに立ち乗りした。



グランド横の
薄明かりの電灯の下で
二人乗りをする俺たち。



そんな姿を
花壇のひまわりたちはどう思ったかな。



校門を出ると、
坂のところでアツシは自転車を降りた。


俺たちは顔を見合すと、
アツシが小さく微笑んだ。


それに釣られて、
俺も小さく笑う。
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