太陽のあいつ《完結》
「……アツシ?」


「ケイタ?大丈夫か?!
お前も早く掴まれ!!」



抱えられた腰は引き上げられ、
俺は浮き輪に掴まった。


そして、
横でグッタリしている
サオリの姿が目に入った。



「あ…、
サオリ!!大丈夫!?」



返答もなく
浮き輪に掴まっているというより、
ただ腕を乗せているだけのサオリ。



「サオリちゃん、
かなり海水を飲んだみたいだ。
とにかく早く戻ろう!!」


「あぁ…うん…」



俺たちは浮き輪を押しながら、
力いっぱい泳いだ。
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