太陽のあいつ《完結》
「君たち、大井さんの友人かい?
もう大丈夫だから、安心しなさい」



先生の声に
俺たちはホッとして、
胸を撫で下ろした。


病室をそっと覗いてみると、
点滴中のサオリがいた。



「ぁ、ケイタ…。
 みんな…」



俺たちを呼ぶサオリの小さな声。


様子を窺(うかが)うように、
病室の中へ入っていく。



「…サオリ、大丈夫??」


「うん…
もう大丈夫。
点滴が終わったら帰っても
大丈夫だって…」


「ホント!?
そっか…良かった…」



安心した表情で、
俺とサオリは顔を見合した。
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