太陽のあいつ《完結》
「今のサオリちゃん??」


上半身ハダカのアツシが
タオルで頭を拭きながら、
俺に問いかけた。



「…ぁあ、うん」


「良いの??
あんな切り方しちゃって」


「うん。大丈夫…
明日電話するって言ったから。
俺もシャワー浴びてくる。
タオル貸して」



俺は
その場から逃げるように、
風呂場へ向かった。



傷口に
お湯がかかると激痛が走り、
叫びそうになる。


痛みに耐え切れず、
軽く洗い流す程度で
シャワーから出ると、
アツシがテーブルの上に
消毒液とコットンを出し、
俺のことを待っていた。
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