太陽のあいつ《完結》
ほろ酔い気分の母さんを横目に、
俺は2階に上がった。


真っ暗な自分の部屋からは
先ほどよりも
月がハッキリと見え、
まばらに広がる星たちも、
小さく輝いていた。



「アツシ…」



無意識に
アツシの名前を口にする。



アツシも
この空を見ているかな??


この空を見ていたら、
俺のことを思い出してほしいな。


俺はこれからもアツシのことを好きで居続ける自信がある。


アツシが、
大好きなんだ。



俺は願うように
夜空を見つめることしか出来なかった。

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