太陽のあいつ《完結》
…チュンチュン 
 チュンチュン


窓の外から
小鳥の鳴く声が響いている。


カーテンを開けたまま、
寝ていたせいで瞼の裏が妙に明るい。


ゆっくり目を開けようとしたが、
いつもより重たかった。


立てかけの鏡に
顔を映すと、
瞼が腫れている。


昨日の夜、
涙を流しながら
眠りについたことを思い出した。


とりあえず階段を下り、
風呂場に向かうとシャワーを浴びた。


こんな顔、
母さんや姉ちゃんには見られたくない。
< 298 / 579 >

この作品をシェア

pagetop