太陽のあいつ《完結》
傷も薄くカサブタになり、
シャワーを浴びても痛くないほどになっていた。


この傷を見るたびに、
色んなことを思い出す。



溺れるサオリ、
助けてくれたアツシ、
消毒液をつけてくれたアツシ…


アツシ…

アツシ…

アツシ…

何でだよ…。



熱いシャワーを
顔面に当て、
涙が込み上げる感覚を麻痺させた。



昨日の出来事だ。
立ち直れるわけない…


今だって気持ちは
変わらないんだから。
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