太陽のあいつ《完結》
シャワーから上がり、
カラダを拭きながら、
パンツ一枚で廊下を歩いていると、



「ケイタ!?どうしたの、その傷?!」



パジャマ姿の姉ちゃんが
目を丸くして声を上げた。


頭に響き、
答えるのが面倒になる。



「あぁ、海でちょっと…」


「海でちょっとって…。
傷だらけだよ!!
お母さん!!ケイタのカラダが傷だらけなの!!
お母さん、こっち来て~」


「もう大丈夫だよ!
化膿もしてないし。
母さんに余計なこと言うなよ!!」



俺は急いで2階に上がり、
自分の部屋に入った。



これ以上、
話していると
目が腫れている理由も聞かれそうだったからだ。
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