太陽のあいつ《完結》
サオリのお父さん、
きっと俺に怒っているだろうな。

娘を危ない目に合わせたんだから。

母さんや姉ちゃんだって、
俺のこと心配してたんだ。

サオリのお父さんだって…。



「サオリね…
もうネイル止めるね。
この爪でケイタのカラダを
傷つけちゃったと思うと、
悲しくって…」



爪を恨めしそうな半面、
悲しい目で見つめるサオリ。



「別に切らなくても良いよ。
サオリはネイルが趣味なんだろう!
気にするなって」



申し訳なさそうにするサオリを
責めることは出来ない。


あれはただの事故。
サオリは悪くない。
それに俺にも責任がある。
< 310 / 579 >

この作品をシェア

pagetop