太陽のあいつ《完結》
「ね?ケイタ…。
チューしたい…」



俺の気持ちとは逆に、
サオリは居心地良さそうに
目をトロンとさせ
キスをせがんだ。


TVの音だけが響く家の中で、
俺はサオリに顔を近づけ
軽く唇を重ねた。



満足そうな笑みを浮かべ
俺の手を強く握るサオリ。

そして、
気持ちとは反対のことをしている俺。


アツシに別れを告げられ、
サオリとキスを交わす。

俺って…マジ最低。


今でも
アツシのことが好きだ。


サオリとは違う。


別の感情なんだ。
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