太陽のあいつ《完結》
何も答えない俺に対し、
ナオキは勢い良くテーブルを叩き、
声を上げた。



「ケイタ、お前…やっぱ変だよ!

……サオリちゃん、もうこんな奴、忘れなよ!
他の奴、探そう!!ね??」



ナオキはサオリの腕を抱えると、
イスから立ち上がり、
俺のことをジロッと睨んだ。

そして、
サオリの手を引き、
店内を出て行ってしまった。


サオリは
後ろ髪引かれる思いなのか…
何度も振り返り、俺を見ていた。



俺に「待って!」と
言って欲しかったのかな…


でも
今の俺には出来ないよ…
ごめんね、サオリ…。
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