太陽のあいつ《完結》
俺の中で
時が止まった。


水しぶきの音も、
何も聞こえない。


瞬きさえも
忘れてしまうほど、
ナオキの口から衝撃的な言葉が出た。



何て答えるべきか…
そんなことを考える余裕などない。


否定もする余裕もなかった。



「……俺、
見ちゃったんだ…」



俺から目を逸らし、
地面を見ながらナオキは呟いた。



「海に行った日…。
ケイタとアツシが…。
その…更衣室で…さぁ…」
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