太陽のあいつ《完結》
HRの後、
始業式があるからと
生徒は体育館へ向かった。


A組の俺から
少し離れた場所に
C組のサオリの姿が見えた。


サオリとは、
もう3週間ほど接点がない。


メールもなくなり、
話すこともなくなり…
距離は完全に空いている。


海に行って、
少し日に焼けてしまったサオリの姿が妙に懐かしく
俺の目に映っていた。


サオリには悪いことしたと思っている。


一方的に別れを告げて、
悲しい気持ちにさせてしまった。


大きな瞳から、
大きな涙の粒が落ちていくサオリの顔が頭を過ぎる。
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