太陽のあいつ《完結》
「良かったら…
アツシも食べるか?」



「マジ??良い!?
…じゃ~これ!!」



そう言いながら、
母さんが得意とする
ピーマンの肉付めに手を伸ばした。


…モグモグ



「ウマい!!
超、美味しいよ~!!」



子供のように
はしゃぐアツシが
妙に可愛く見える。


ナオキも笑いながら、
「どれどれ~」と
俺の弁当に手を伸ばし、
同じものを口にした。



「うわぁ!!
マジウマい!!」


「ナオキまで食べたら、
俺の食べるものがなくなるだろう!!」


「いいじゃん!!
オバサンに宜しくな!!」


「全く~」



俺が隙間の出来た弁当箱を眺めていると、
クラスの奴が俺の名前を呼んだ。



「池上!!
C組の大井さんが呼んでるよ!」
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