太陽のあいつ《完結》
その言葉に
さっきまで笑っていた
アツシとナオキも真顔になり、
俺をじっと見つめた。



サオリが…??
何で??


立ち上がろうとしない俺に、

「行って良いよ…」

アツシが
焼きそばパンをかじりながら言った。



「…え…でも」


「俺のことは気にしないで、
話して来いよ」



そしてナオキも
アツシに同意するように、

「サオリちゃんは
まだケイタが好きなんだよ。
ちゃんと話して来いよ」



二人に言われたのもあったが…
俺もサオリのことが気になっていた。


決して
戻る気持ちはない。


でもサオリには
幸せになってほしい…
だから俺のことは
忘れて欲しかった。


席を立ち、
廊下に顔を出す。
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