太陽のあいつ《完結》
アツシは
いつも変わらない笑顔だったけど…
目の奥が何となく寂しそうだった。



アツシ…ごめん。
今日で最後にするから…。



中庭で弁当を食べている生徒たちは
俺たちを不思議そうに見ている。


別れた…と
噂が立っているのに…
どうして?という目線。



「サオリ、ここに座ろう…」


「うん…」



サオリは弁当を広げると、
俺の好きなものばかり作っていた。


アスパラのベーコン巻き、
たこウインナー…
サオリはどんな思いでこの弁当、
作っていたのかな?



サオリ…
ごめんな。
< 378 / 579 >

この作品をシェア

pagetop