太陽のあいつ《完結》
何が何だか、
分からない世界に
飛び込んじゃった俺に
ミキが声を上げる。



「ケイタくん、
いつも通りにして」


「いつも通りって、
どんな風に!?」



そんな会話の中で、
次から次へと、
シャッターが切られて行く。


何事もないように、
笑顔で首を傾げたり、
顔に手を添えたり…ポーズを決めるミキと、
ただ立ち尽くしてしまう俺。



「男の子、表情が硬いな~。
もう少し笑って~」


「…はい」



俺は息を呑み、
笑おうとした。


でも顔が引きつり、
うまく笑えない。
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